【スレ19】公募小説などの一次審査員
302 名前:おさかなくわえた名無しさん 2006/12/17(日) 19:55:46 ID:t20YSM4D
以前、出版業界でちょっとだけアルバイトしたのでその話を置いてきます。
下読み(公募小説などの一次審査員)の人でした。
303 名前:おさかなくわえた名無しさん 2006/12/17(日) 19:56:34 ID:t20YSM4D
仕事開始:
編集さんから「箸にも棒にもかからない小説を落としてくれ」
「落とした理由を書いてレポートしてくれ」などの注文を受けて、
ダン箱2つの小説原稿の山を引き取る。一本千円換算。
二箱あればけっこうな収入になるなあ。
受領当日は箱の中身とリストの突合せのみやる。
次の日:
バイトや大学の合間に、原稿をひたすら読む。
……泣きたい気分になる。根性だ。気合だ。
あまりのつまらなさに読んでる最中に眠くなるけどコーヒーで誤魔化す。
一週間後くらい:
箱一つ片付く。もはや開き直りの心境。
すでに最初の1ページで作品の質の見当が付くようになっている。
こいつは詰まらなさそうだと思いつつページをめくる。やはりつまらない。
パクリ上等の奴もけっこういる。
たまに「読める」原稿を見つけるとすごく嬉しい。
十日後くらい:
他の下読みにも発破をかける。なぜか統括担当になっていたからだが。
「あんたらどのくらい読んだね」
「いえその、つまらなくて」
「ばっかも~ん!金もらってるんだから根性入れて読みな!!」
などの会話をする。
読みたくない気分は判るが、ちゃんと読まなきゃいけませんぜ諸君。
2週間後くらい:
ようやく全て処理し終わる。
もう一度中身をつき合わせて確認、他の下読みの分も確認し
そいつらの分もリストを作って同封。
原稿とレポートとリストを編集さんに返送。
それなりに辛くもあり、楽しくもありました。
308 名前:おさかなくわえた名無しさん 2006/12/17(日) 21:52:43 ID:UmwDHpjt
>>303
下読みさん、乙です。
専門の人が下読みするのかと思ってたけど、バイトなのか~。
310 名前:おさかなくわえた名無しさん 2006/12/17(日) 23:36:33 ID:eH6UE7I4
>>308
それだけで食べていける人は少ないでしょうし、
そもそも、下読み自体が多忙な編集部または
審査員に回す前段階で落とす作業ですから、
編集部の方が全て目を通すとは限らない賞もありますよ。
とはいえ出版関係の人がやることもけっこうありますし、
私達アルバイトも「乱読傾向のある人」
「3桁後半、できれば1000冊以上の本を読んでいる人」
などのような条件もありましたから、
最近のライトノベルを50冊ばかり読んだだけの若者を
使っていたわけではないです。
311 名前:おさかなくわえた名無しさん 2006/12/17(日) 23:44:33 ID:UmwDHpjt
>>310
レスありがとうございます。
下読みって、普通のバイトみたいに一般募集しているんですか?
それとも編集部にコネがある人に声がかかるという感じなんですか?
312 名前:おさかなくわえた名無しさん 2006/12/17(日) 23:49:44 ID:eH6UE7I4
>>311
なんらかの繋がりのある人がほとんどではないでしょうか?
編集部へのコネはありませんでしたが、
私の場合は大学の先輩の伝手で声をかけてもらいました。
一般募集しなくても、このような方法で十分な数の、
ある程度のクオリティある人間をリクルートできるので、
公募する必要も無いのだと聞いたことがあります。
315 名前:おさかなくわえた名無しさん 2006/12/18(月) 00:03:09 ID:UmwDHpjt
>>312
下読み希望者って多いんですね。
精神的にキツそうという印象なんですが、
またやりたい仕事ですか?
316 名前:おさかなくわえた名無しさん 2006/12/18(月) 01:06:32 ID:y08rhufW
私がバイトしていたところの場合、リクルートされた中にも
自ら下読みを希望した者はあまりいなかったようですが、
声をかけてもらえば喜んで仕事をする、という者は多かったようです。
またやりたいかという話ですが……正直、あまりやりたくないですね。
幸いにも他業種に就職できましたので、手を引きました。