【スレ22】宇宙科学研究所の研究関係者
699 名前:おさかなくわえた名無しさん 2007/03/28(水) 22:02:47 ID:BfObLdqs
種子島とかで打ち上げてるロケットの関係者の話聞きたい。
727 名前:おさかなくわえた名無しさん 2007/03/29(木) 07:33:11 ID:WOsRYhfg
>>699
大昔、文部省の宇宙研(打ち上げ場所は内之浦)にいたけど、
それでよければちょっとだけ。
研究関係者の人員構成:
学生(大学院生、所属はそれぞれの大学です)が半数くらいを占める。
分野は大雑把に工学分野と理学分野に分かれており、自分は工学系にいた。
新しい衛星のためのシステムを考えて
打ち上げに耐えるものができるかどうかを考えるのが担当
(これで論文を書いて学位を貰います)。
ロケットや衛星の製作:
メーカーさんがやる。
ここの詳細は知らない。
打ち上げ:
ここの詳細は知らない。
打ち上げ専門の教授がいたような気がする。
その下に職員・研究員・大学院生がついている。
打ち上げの前には漁協(ロケットの音で魚が逃げる)への
連絡が欠かせない、と聞いたこともあります。
漁協の都合やらなんやらで、
打ち上げ可能な時期が限られてたって事も聞きました。
728 名前:おさかなくわえた名無しさん 2007/03/29(木) 07:35:16 ID:WOsRYhfg
ところで、ロケットが軌道に持ち上げられる質量は決まってます。
よって衛星に何でもかんでも積むわけにはいきません。
しかし。
宇宙研が上げていたのは研究目的で打ち上げる衛星ですから、
研究所の関係者一同、自分の研究に役立つ資材は積んでもらいたいわけです。
積まなきゃ研究になりませんものね。
で、そういう「積んで欲しい(ハァト」な機材の希望を取り、重量を計算します。
たいてい、キログラム単位で重量超過となります。
当然ですが、これではロケット飛べません。
そこで、重量の削りあい合戦が始まります。
これは要するに、グラム単位の奪い合いです。
教授たちが「お話し合い」で取り合います。
うちの機械も、400gほど減らせと言う要求を突きつけられたことがありましたよ。
NASDA(当時)のH-2ならこういう苦労も無かったのでしょうが……
こうやってすったもんだの末に衛星の仕様が決まり、
衛星が作られ、打ち上げの日を待ちます。
ロケット側の担当者も粛々と仕事を進めます。
M-Vは失敗した事が無かった(当時)のですが、
宇宙開発は「開発」の名が示すとおり、まだまだ発展途上の分野ですから、
打ち上げ当日はやはり皆さん、緊張します。
無事に軌道まで行ってくれるかどうか、無事に切り離されるか、
無事にアンテナが展開できるか、無事に姿勢制御できるかどうか、
などなど気にかかる点はいっぱいありますから。
そして無事に打ちあがれば一同ほっとします。
失敗したら……お通夜状態だそうです。
729 名前:おさかなくわえた名無しさん 2007/03/29(木) 07:38:43 ID:WOsRYhfg
あ、さっくりと「衛星を作る」と書いてしまいましたが、
むろんここにも時間がかかります。
新しいエンジンでも積もうものなら、
エンジンの試験だけでやたらと時間がかかります。
実のところこの辺はあまり詳しくないのですが、
自分が流してしまったところにも色々な手間がかかってますよ、
ということで付け足しておきます。