【スレ23】女性音響家
927 名前:2015/01/03 2007/05/07(月) 21:50:57 ID:pjFdk82t
18スレ目にて逞しいとお褒めを頂いた音響屋でございます。
あの頃は休業しとりましたが、最近復帰したので
仕事中の生活を書いてみます。
身バレ覚悟wで言っちゃいますが、ジャンルは演劇。小劇場限定です。
会社組織に所属したことは無く、ずっとフリーでやってます。
仕事は師に当たる音屋さんからもらったり、細々と繋いだ人脈でゲト。
クライアントは劇団そのもので、劇団主宰との口約束で仕事スタート。
本番オペレーションのみの場合はすごーく気楽(個人的には)。
プランニング(どこにどういう感じのどんな音を入れるか考えてネタ用意)
からやる場合は、大抵本番1ヶ月前には台本もらって稽古を見に行きます。
それからも何度か稽古場へ行っては脳内でイメージを作って行き、
演出家と打ち合わせっつか呑む。
本番2週間前には大体のプランができてる(ネタが揃ってる)のが
個人的には理想。
こっからが地獄で、SE作ったり曲の間尺合わせる等の編集作業が毎日続く。
稽古で合わせてやっぱりダメだったら編集し直し、
場合によってはネタ探しからやり直し。
本番1週間前には完成させたいといつも思ってますが、
なんか毎回最低3日は徹夜してるな……(‘A`)
完成したらしたで本番用のディスクに落として
トラックネームを打ち込む地味な作業が待ってます。
(プラン組んでる間はMac、本番用はMD+CD-Rでやってます)
928 名前:2015/02/03 2007/05/07(月) 21:51:42 ID:pjFdk82t
で本番直前1週間弱は毎日稽古場通い。
既に睡眠時間がおかしくなってます。
稽古場では機材持ち込んでオペやります。
役者さんと合わせないとどうしようもないので。
大抵プラン出来上がる頃に、劇場への連絡
(借りる機材や持ち込み機材の打ち合わせ)を思い出して慌てます。
ほんとはもっと早い段階でやるべきなんだが。
劇場入りしたらもうこっちのモンで、
仕込み(準備作業)中は最もヒマな人になりますw
例えば照明さんは現場で明かりを作るしかないけど、
うちは先に地獄見てるのでww
機材をセッティングして異常が無ければ、他スタッフの作業の合間にGEQ作り。
(iTunesについてるイコライザのつまみが40個あるやつ
=GEQ=Graphic Equalizerと思ってください。アレで欲しい音質を作る作業。
他スタッフに言わせると「何やってんだかワカラン」らしい)
それから最低1時間は
無音の時間(釘打ちし始めるバカがいたら叱り飛ばすw)をもらい、
芝居中に使うネタをひとつひとつ音量決めして行きます。
あとは場当たりという各セクションのきっかけ合わせや
動線確認(役者さんや小道具の出入り等)をして、
本番通りのリハーサル=ゲネプロ(GP、ゲネ)をやって、本番の準備。
開場後~開演までの時間を客入れと言いますが、
客入れ音楽を用意するのもこっちの仕事。
開演が押す(遅れる)ことを見越して長めに用意して、
CD-Rでかけっ放しにしてニコチン補給(重要)。
まもなく開演となったら軽く音量上げて客席の空気を煽ったりしますw
929 名前:2015/03/03 2007/05/07(月) 21:52:23 ID:pjFdk82t
本番中は御想像通りかと。
私は本番ではMacもサンプラーも使いません。
音数多い時は最大でMD4台使ったことあるかな。
どこの劇場も空調+客の熱気+照明音響機材の熱気でとにかく乾燥するので、
足元にペットボトル(こぼしたらヤバいから)と手元に目薬は常備。
夏は冷○ピタが重宝w
私は台詞が入る(覚える)のが妙に早いみたいで、
あんまり稽古に行けなかった時でも台本をじっくり追うことはないです。
きっかけを書き込んだとこをチェックするくらい。
当然客の背中しか見えないんですが、
不思議なモンで何も聞こえなくても「ああ、泣いてるな」とか分かるんですな。
そういう時、音屋冥利に尽きるっつーかなんとも言えない嬉しさがある。
ので、「おっしゃ今日は+3dBサービスだ、暗転中に泣きやがれ!」
とかやってますw
終演後は翌日の入り時間の擦り合わせしてあとは呑むだけ~
命より大切な本番用ディスクは卓周りに置いて帰ります。
バックアップ分を持ち歩く。
自宅が火事になっても公演中止にはならないけど、
劇場が燃えたらどうしようもないのでw
こんな感じで、時間とか神経とか色々磨り減らして舞台作ってます。
930 名前:おさかなくわえた名無しさん 2007/05/07(月) 22:32:20 ID:nBdM3Kef
>>927
客入れ音楽って劇団側が決めるもんじゃないんだ・・・
けっこう公演の内容と合わせてたり、クラシックで統一してたりするから
劇団のリクエストかと思ってました。
931 名前:おさかなくわえた名無しさん 2007/05/07(月) 22:39:26 ID:Q7JtW1+h
>>927
知り合いの小劇団の音響がかなりダサいんですが、
(盛り上がってきたところで80年代歌謡かけたりする)
プロではない音響屋さんもいるということでしょうか?
それともダサいのはクライアントの趣味、ということもあるのでしょうか?
932 名前:927 2007/05/07(月) 23:04:18 ID:pjFdk82t
>>930
演出家が決めることもあり、恒例ネタもあり、リクエストに沿って探すこともあり。
当然ながら演出家のOKが出なければ、こっちが組んだプランも×ですし。
「本編では使ってないけど似たような曲」
「本編では(ry 芝居のテーマに沿った曲」
で芝居内容とリンクさせるのもプランに含まれる訳です。
>>931
あー……なんか心当たりあるようなないような……w
うちは選曲は全部任せてもらうパターンが多いんですが、
演出が「この曲をどうしても入れて欲しい」と言って来るパターンもあります。
演出が全部持って来ることもある。大抵失敗してますがw
>プロではない音響屋さんもいるということでしょうか?
これ、たまに呑み屋で話題になるんですが、
いるんですよ「自称」プロの音屋。
私も昔はぺーぺー(今もか?)でしたが、
プロ意識のカケラもない自称音屋、増えてます。
例えば照明って専門的っぽいでしょ(実際そうですが)。
だからプロでないとどうしようもない。
けど音響って、
「音楽好き」「バンドやってた」「オーディオヲタ」だから俺でも出来る!
……っつー思考回路で仕事請ける人が増えてるんですよ。迷惑 (‘A`)
そういう、「音楽好きな知り合い」「劇団内のバンド経験者」が
音響やってた劇団・役者と仕事すると、
「本当のプロってやっぱり違うんですね……」とか言われるw
>>931さんのお知り合いの劇団さんも、
内部事情はこんなモンかも知れません。