【スレ37】代々続いた拝みの人の役を継がなかった人
314 名前:おさかなくわえた名無しさん 2008/10/26(日) 14:24:35 ID:+3w4MN29
職種は問わず、何代か続いている家業を
自分の代で終わらせてしまった人いる?
つぶしてしまった、そもそも継がなかったなど
いろいろあると思うけど、話聞いてみたい。
318 名前:おさかなくわえた名無しさん 2008/10/26(日) 17:04:49 ID:WzF1CuXK
家業ではないけど、
ずっと続いてた部落の「願い(拝み)の人」の役を
(本土で言う巫女や神主なのかな?正式名称がわからん)
私の祖母が亡くなった所で終わらせてしまったよ。
私と姉は継がなかった。
319 名前:おさかなくわえた名無しさん 2008/10/26(日) 18:03:41 ID:MYxkRNnh
沖縄のユタってやつ?
おばーちゃんがどういう生活だったのかききたい
320 名前:おさかなくわえた名無しさん 2008/10/26(日) 21:09:37 ID:1sk1CVCm
>「願い(拝み)の人」
そういう職業って
何か特殊な能力みたいなのが要るんじゃないん?
321 名前:318 2008/10/27(月) 01:39:08 ID:SdorWxXc
>>319
ユタの人はまた別にいたので、違うものです。
>>320
特殊能力が必要なのかどうか…
祖母にそういうのがあったのかすら知りません。
祖母の生活ですが、
離れて暮らしていたので細かくは知りませんが
まず一年のうち何ヶ月間かは、
集落に昔から伝わる特別な大きな祭事のために
専用の小屋に籠ったり、色々作ったりしていました。
(祭事にはユタに選ばれた人を含む十数人が参加します。)
祭事は街なかで数ヶ月、数回に渡って行われますが、
それは参加者以外の普通の人が絶対に見てはいけない、
というものが多くあり、私には参加する資格がないので、
その時期には祖母の家には行けませんでした。
普段は、集落の昔からの共同墓地のお世話をしたり
(神=祖先という信仰系体の場所なので、
墓地やお盆行事はとても大事です)
また、家の敷地内に神様が通る道が通っていたので、
(後に区画整理で道路になった)
その道沿いに「神様がひと休みにくる所」(名前がわかりません)をつくって
そこを守ったり、自宅の祭壇で拝んだりしていました。
322 名前:318 2008/10/27(月) 02:09:01 ID:SdorWxXc
全て祖母が取り仕切っていたので、亡くなった後が大変でした。
祭壇や拝み所に触れる人がいなかったので、
遠くから偉い人にお祓いにきてもらったり
「神様がひと休みにくる所」の木を剪定したいのに
(一応自宅の庭の一部なので)
地元の植木屋さんは祟りを怖がって、
誰に頼んでも切ってもらえなかったりしました。
父方の祖母から継ぐ(本人の息子がもうけた女子に継がせる)
というしきたりだった為、私か姉しか継ぐ人間がおらず、
いつかは継ぐのか…?と私は内心思っていました。
が、島を半ば捨てるように出てきた父と、
そのため島から離れて暮らしてきた私たちに
これを継がせるのは酷だろうと、祖母は考え、
諦めていたのではないかと思います。
祖母は自分の代で終わらせる為に必要な事を、
自力で出来る範囲全て済ませて
私たち姉妹には何も語る事なく、亡くなりました。
どうやら周囲の人も同じように考えていたようで、
祖母の「衣」は伯母達の手によって燃やされていました。
その事実は、今年の祖母の7回忌で初めて教えられました。
(衣を、継ぐ資格のある者が見たり触れたりすると、
継がなくてはならなくなります。
万が一にもそんなことの起こらないように、燃やしたのだと思います。)
衣が灰になったと聞いたときは、
祖母や神様、祖先に顔向けできないような
なんとも恥ずかしく申し訳ない気持ちと、
肩の荷がおりたような正直ホッとした気持ちが入り交じって
どうにも涙が出ました。
周囲でも継ぐ人がどんどんいなくなっており、
太古の昔から続いてきた集落の祭事も実は数年前に途絶えました。
昔ながらのやり方で神様を拝む人も減ってきて
今はうちも、本土のお盆の様に、
お坊さんがきて念仏をとなえたりしています。
323 名前:318 2008/10/27(月) 02:29:28 ID:SdorWxXc
自分の今の現代的な生活を投げうって、
それを継ぐ勇気は私にはありません。
ですが、脈々と受け継がれてきたものが、
自分の代で途絶えるという事、
その重みと自分の生活を守りたい気持ちの板挟みです。
何百年何千年の昔から絶える事なく、
この小さな厳しい島で生きる力を振り絞って、紡いで紡いで、
この命を自分まで継いでくれた祖先達(=神)へ、感謝し祈るほどに、
その命を渡された自分が、責を果たさず
好き勝手に生きていていいのだろうかという
苦しい気持ちがわき上がります。
そんな思いをせぬようにと、
伯母達がこっそり衣を焼いてくれたと思うのですが
やはり、気持ちは晴れません。
ずっと抱えたまま生きていくのだと思います。
うわ、なんか長くなってすみません、こんなに書くつもりじゃなかったよ。
わざわざ話す様なことでもないので、誰にも話していませんでしたが
書いたことで少しすっきりしました(・∀・)どうもありがとうございました!
325 名前:おさかなくわえた名無しさん 2008/10/27(月) 05:02:03 ID:FYSmesEP
>>318さんほどではありませんが…
何代か前に途絶えてしまったけど、
自分の実家もそういう血筋だったそうです。
祖母がまだ少しだけ、そういうことをしていたらしい、
ということを祖母が亡くなって何年か経ってから、
父や親戚からはじめて話をききました。
実家は本州の都会だし、
そんなむかし話みたいなことがあるのか!と驚きました。
自分の家族にも親族にも、
心の風邪とかじゃなくもう本当にアナザーワールドな人たちがいて
ずっと「次は自分じゃないか」と怖かったことや
精神科看護に関わる職にいつのまにか就いていたことに
なんだかすごく納得がいきました。
現代の日本の社会で暮らしていくための
自分なりの折り合いかたが、この職だったのかなあと。
この先どうなるかわかりませんが…
私の実家のほうは、
昔からのお祭りや地域社会といったものが
とっくに壊れてしまっているし、
祖母のしていたようなことも途絶えてしまったあと、
だったので状況も違うし軽々しくは言えないですが…
>>318さんが島を離れても
>…脈々と受け継がれてきたものが、自分の代で途絶える
>責を果たさず好き勝手に生きていて…
ということは、無いのではないか、と想像しました。
327 名前:おさかなくわえた名無しさん 2008/10/27(月) 10:23:47 ID:VnIhQuXx
今の時代、下手すると「スピリチュアル電波系か」と言われるからね
>>318>>325
「祭祀が伝統として記憶にある人には
最後まで形容として残しましょう」
って事で、無形伝統の形式美ってものですかね?
337 名前:325 2008/10/27(月) 23:36:43 ID:FYSmesEP
>>327
>今の時代、下手すると「スピリチュアル電波系か」と言われるからね
そうそう。あんまり言いたくないですね。
もちろん職場の人とかには話してないし。
>無形伝統の形式美ってものですかね?
こちらは、もう祭祀の形式は残っておらず、
「おがむ人」という性質だけが残ってしまったというか。
かつては私の親族のような性質の人たちは、
地域社会の中に果たす役割があった
(うちのほうは「くじ」と言うみたいです)のが
役割も形式も失い、模索しているように思います。