【スレ43】実家が8年前まで既製服の裁断業をしていた人
625 名前:おさかなくわえた名無しさん 2009/06/08(月) 20:55:31 ID:QgxJmPWd
大量生産系の服を作ってる人、
もしくは服を作る工場で働いている人の話が聞きたいです。
最近の大衆向けの服って安いものはすごく安いけど、
どこからどこまでが機械任せで、
どこが手縫い(人の手によるミシン縫い)なのかが気になる。
中国製がほとんどだろうから
なかなかこのスレには居ないだろうけど……
もし居たらぜひ!
632 名前:おさかなくわえた名無しさん 2009/06/08(月) 23:19:26 ID:VnhSw8Q/
>>625
ちょっと違いますが、実家が数百枚単位で作っていました。
ウチは裁断だけで、
他に縫製、ボタン穴、仕上げと数軒で分業でした。
流れとしては、
メーカーから型紙と柄がある場合は
デザインの指示書がきます。
近くの生地屋から布生地を仕入れ、ウチで裁断します。
裁断は、一反の生地を断ち台に重ね、
裁断機で一気に型紙どおりに切ります。
断ち台は4×1.5mのテーブルで、
天板が90°起こせるようになっています。
上辺に20cm程度の断ち針を固定する器具があり、
この針に生地の縁を刺して、
何重にも重ねられるようになっています。
日中はメーカーと打ち合わせしたり、裁断したり。
夕食後、裁断した生地を持って縫製屋に行き、
そこで縫いあがったものを穴屋に、
穴屋から仕上げ屋にと製品を回し、
出来上がったものをウチに持ち帰り、検品し、納品していました。
裁断は、裁断機を使いますが動かすのは人の手、
縫製は機械に一枚ずつセットした後は自動、
ボタン穴の開け、かがりも機械に一枚ずつセットした後は自動、
仕上げ(アイロン、袋詰め)は手作業でした。
お付き合いのある職人さんの中には、
縫いは全自動のところもありましたが、
仕上がりがよくないといって
手縫い指定で仕事を回していました。
20年くらい前までは、
大量生産品のに負けないといっていましたが、
その後は大量生産品の仕上がりもよくなり、
勝負にならんといって、8年前に廃業しています。
ちなみに、
メーカー小売希望価格15,000円のブラウスで、
ウチがもらえるのは2000円。
ここから生地代、他の職人さんに払う分が引かれ、
純粋な裁断料としては、100円くらいです。
633 名前:おさかなくわえた名無しさん 2009/06/08(月) 23:22:41 ID:v9y13FT3
>>625さん
もしかしたら、昔このスレで一度書いたかもしれませんが、
中国から来たニット製品の検品の仕事をやってました。
作るのと違うけど一応。
看護師さんがナース服の上によく羽織ってる
カーディガン(完成してる)が中国から来た。
メーカーが確認したら、
毛糸のゴミが繊維の奥まで入ってて、
検品しないと製品として出していけないのがわかって、
下請けである自分が働いてた会社に検品仕事が入った。
枚数にして2000枚くらいを、
従業員5人で、2日以内にということだったので
直径にして1ミリあるかないかの、
繊維の間に入ってる黒~い小さな毛糸のゴミをひたすら、
毛抜きとコロコロ(カーペットとかの毛をとるアレ)で取った。
一枚のカーディガンにつき500以上はゴミを取ってたと思う。
それこそ日本でニットを生産していた頃からの
熟練工おばちゃんなら、
ゴミ取りに10分もかからないのだけど、
自分は一枚につき20分くらいかかって、
仕上げられたのは2日トータルで50もいかなかった。
一枚作業完了する事に10円とか20円とかの世界だったので
すぐ辞めました。
ミシンが使える縫製工の人は
もっと給料もらってたと思います。
635 名前:おさかなくわえた名無しさん 2009/06/09(火) 06:19:47 ID:4wyplrPa
>>632,633
ありがとうございます!625です。
思ったより人の手がかかっているものなんですね。
まあ確かに機械だけでは今の日本人が着ているような服の
クオリティは保てないですよね。
そして……割に合わない仕事ですね。
工業ってものをもっと見直すべきとか考えさせられました。