【スレ32】舞台衣装デザイナーのアシスタント
457 名前:おさかなくわえた名無しさん 2008/02/15(金) 09:52:02 ID:LrZu1nck
舞台衣装製作のアシスタントのお話。
知人のつてを辿って、ある舞台衣装デザイナーに紹介してもらった。
そのデザイナーさんと、その右腕となっている人、
1年くらいアシスタントをやっている人、の3人しかいなかった。
当時は、会社の体裁にもなっていなくて、契約書も給料の確認も何にも無し。
「じゃ、明日から来てね」みたいなノリだった。
私が携わったのは、某人気アニメの舞台化したもの、
某有名バンド(紅白出場経験あり)のツアー、
某グラビアタレント集団のコンサートなどだった。
朝は7時ごろ家(当時は実家住まい)を出て、小1時間かけて事務所へ。
衣装合わせや、打ち合わせの荷物持ち、衣裳の材料や食料の買出しに行ったり、
ひたすら事務所に篭ってちくちく衣裳を縫ったり、小物を作ったり。
公演の期間中は、リハや本番に立ち会って、
衣裳の着せ替えやメンテナンスのお手伝い。
だいたい21~23時ごろには事務所を出て、家に帰るのが真夜中。
さっさと風呂に入って、そこからまた持って帰った仕事をやること3時間ほど。
3時か4時ごろに倒れこむように就寝。
6時には起床。
以下繰り返し。
458 名前:おさかなくわえた名無しさん 2008/02/15(金) 09:52:55 ID:LrZu1nck
丸1日のオフなんてほとんどなくて、週に一度は徹夜。
徹夜が3日続いたこともあったな。
みんなで公演先の地方のビジネスホテルにミシン持ち込んで、
夜通し交代で縫ったりもした。
当時私は、専門学校出たてで社会勉強無しの世間知らず。
当然役に立つ戦力にはならず、
怒鳴られたり馬鹿にされたりしながらお手伝いしていた。
(ほんとうに”お手伝い”のレベル、仕事だなんていえなくらい)
そういう生活が続いて、
精神的にも体力的にも経済的にもボロボロになって、
公演のキリがついたときに、逃げ出した。
(といっても、ちゃんと話し合って辞めたのだけど)
まだ、たった2ヶ月しかたってなかった。
この仕事に就きたいと思って専門学校行って、
専攻科まで行ったというのに。
しばらくしてから、自分の口座に報酬が振り込まれてきた。8万円だった。
どういう計算でこの金額なのはわからなかったけど、
交通費(地方遠征含む)や昼食代は一切もらってなかったから、
それを差し引いたらトントンか足が出るくらいだったと思う。
今は、まったく関係の無い職種の、フツーの会社員をしています。
学生時代に夢だと思っていた職業から逃げ出して以来、
いろんなことに怖くなり、自信がもてなくなりました。
それでも、今は自分の稼ぎで暮らせていけてるし、
自分の時間がたくさんもてるから、良かったのかなとも思う。
459 名前:おさかなくわえた名無しさん 2008/02/15(金) 09:57:20 ID:reBkbu/V
>みんなで公演先の地方のビジネスホテルにミシン持ち込んで、
>夜通し交代で縫ったりもした。
ということは、地方公演もついていって、
定期的に衣装のメンテをしていたってことですか?
そんなにあの衣装ってスレたりしちゃうものなんでしょうか
バックステージ等見ていると、ハンガーに1着ずつしかなくて、
逆に予備がないことに驚いたのですが
460 名前:おさかなくわえた名無しさん 2008/02/15(金) 10:06:08 ID:LrZu1nck
>459
はいそうです。
そのときは、本番のときに
衣裳の着せ替えをしてくれるスタッフは別にいたので、
私たちはリハまで付き合って、
最終的な直しとかをビジネスホテルでやっていました。
衣裳の予備はなかったですね。
だから、公演中衣裳さんがつきっきりで、手直しや掃除やらをするんです。
洗えるものは洗いますが、着ぐるみっぽいやつとか、洗えない素材の場合は、
ドライヤーで乾かしたり、ファブリーズかけまくったりとかで、
かなり不潔だったと思います。