【スレ47】家族が書家の人
372 名前:おさかなくわえた名無しさん 2009/11/29(日) 22:22:44 ID:UScp6qCa
親父が書家。
でも別に着物とか着ないし、金持ちでもない(むしろ貧乏)し、
ごっつい庭付きの家があるわけでもありません。
基本自由業なので書道教室とかカルチャーとかが収入源らしい。
あと団体?を作って月謝とか、展覧会の出品のときの添削料とか。
作品を売ってそれなりに儲けられる人は、
かなりマーケティングの才能がある人か、
ものすごくビッグネーム(文化勲章もらうとかね)人だけらしいです。
正直、家がよっぽど金持ちじゃない限り、
他に定収入がないとやってられないって言ってました。
家は書道関係の本だらけ、
筆とか紙とか墨とか硯とかが山のようにある、そんなかんじ。
質問があったら0時まではうろうろしておりますー。
373 名前:おさかなくわえた名無しさん 2009/11/29(日) 22:33:39 ID:x3jaDZ8u
>>372
質問です!
筆はともかく、硯の良し悪しって作品の良し悪しに関わりますか?
高い硯は数千万~とかそういうのもありますよね。
赤ちゃんの髪の毛を筆にするというサービスを
最近良く理髪店で見かけますが、使い心地は?
374 名前:おさかなくわえた名無しさん 2009/11/29(日) 22:50:04 ID:UScp6qCa
>>373
やはり作品の善し悪しはまず腕だそうですが、
硯で墨をする時は石の質によってかなり違うそうです。
親父は使い勝手が良いものがいいと言って特注のを作ってました……
私には色と濃さていどしか違いがわかりません。
高い硯は「良い石」で作っているらしく、
コレクションをする人がかなりいる模様です。
綺麗な模様が入っていたり、
もうほとんど採れないような石でつくったものだったり、さまざまです。
カタログを見ると頭痛がするような金額が並んでいますが、
趣味の世界なようです。
赤ちゃんの髪の毛(胎毛)の筆は、
思い出に残しておくためのものなので使わないものなのだそうです。
一度も散髪をしたことのない毛でないと筆にできないので、
一生に一度の思い出になるんですね。
ちゃんと名前や生年月日を入れて、大切に飾ります。
375 名前:おさかなくわえた名無しさん 2009/11/29(日) 23:47:15 ID:5iI2xCkP
私の祖父も書家だった。
我々孫の名前は祖父が命名した
祖父の家に行くとまず、玄関前に筆塚がある
更に玄関入って右の壁に、畳一畳分位の大きさの拓本が掛けてある
寝室の飾り棚には綺麗な墨(鉛筆みたいに細いの等)や行灯皿が置いてあった
普段の仕事は賞状等の代筆が多かったから、
畳の上ではなく父が若い頃使っていた勉強机で作業。
右手の紙に擦れる箇所には、賞状の箔が入り込んじゃってたらしい
二十年くらい前千葉にできた誰かの記念館に祖父の漢詩が飾られたんだけど、
多分それが一番大きな仕事だったと思う
父が子供の頃は、
家に仲間を定期的に呼んで漢詩の勉強会をしてたとか
祖父が師事していた人は結構な地位だったみたいだけど、
祖父本人はそんなに凄くはなかった
379 名前:おさかなくわえた名無しさん 2009/11/30(月) 10:08:31 ID:rcLJBkZz
>>375さん
お祖父さんの漢詩じゃなくて、書いただと思ったら
漢詩も遣るーって言うのかな、研究されていたんだ。
漢詩を読む人は、詩人、作家かな
書家が漢詩を読まれるのは普通と言うか
良くある事、それとも遣るべき事なのかな
王羲之でしたっけ、あんまり知らないけど
どんな詩を読んだんだろう…
381 名前:おさかなくわえた名無しさん 2009/11/30(月) 12:12:43 ID:4D9ER/Ay
>>379
私も開館時に両親と見た筈なのですが、
当時は幼稚園児だったので記憶が全然無いんですよね。
自宅に飾っていた掛け軸も、子供にはサッパリ読めないし…
祖父所有の漢字辞典(広辞苑サイズ)を試しに開いたら、
漢字の説明文が訓読文で目が点になりましたw
応接間の本棚には
ページ上段が原文、下段が文語文って構成の
万葉集や源氏物語の全集がギッシリ。
後は骨董品に関する本がぼちぼち
祖父は元々技術者だったようなので、趣味が高じて転職したのかも?
祖父は私が小1の時に亡くなってしまって聞けないので、
>>372さんのお父上がどうして書家になったのかとか知りたいです。
386 名前:372 2009/11/30(月) 22:38:05 ID:E7WvCINM
>>375さん
本人もあまりにも昔すぎてきっかけは覚えていないそうです。
でも、とにかく書が好きなんだそうで……
なんだかんだで今も筆を握ってるときと調べ物をしているときが
一番楽しそうです。
ばあちゃんに聞いた話だと、
中学生くらいの時から、小遣いの全てを費やして
教本やら紙やら筆やらを買って練習していたようです。
曰く、頼むのが上手なのでずいぶんいろいろ道具を買わされたとか。
それでも足りないのでアルバイトできる歳になったらアルバイトして、
それも全部つぎ込んでいたそうな……
高校卒業後すぐに上京(基本的に偉い先生は東京とか関東に多いらしい)して
働きながら師匠について学んだそうです。
で、師匠に大学ぐらい行っておけと言われて夜学に通ったりなんかして、
研究会?みたいなのを立ち上げて研究誌みたいなのを発行したり、
教室?を開いたりしてお弟子さんを増やしていったそうで。
研究誌の創刊号とか見せてもらったけど、
青焼きコピーの薄い本で時代を感じました。
私が小3になるくらいまではコピーで本を作っていたので、
よく製本を手伝わされましたw
私も物心つく前から筆は握らされていたのですが、
サッパリ上手にならず……いまだに小学生のような字を書いてますorz
大人になったら上手くなると思ってたんですけど、甘かったですwww
>>379
本格的に書をやるならまず臨書をするのが一番だそうです。
古典といわれる書を見ながら書いたり写し書きをしたりするのですが、
そのお手本が漢詩・漢文の形態……
というより、残っているのがそういうものばかりなので自然とそうなるんですが。
※古代の書で残っているものは、
紙ではなく石に刻まれた碑文を紙に写し取ったものです。
拓本といって、石に紙を当てて濡らしながらこすり、
次に墨を含ませた綿かなんかで上からぽふぽふ叩くと型が取れます。
なので自然と漢詩漢文に興味がわくんじゃないかなと思います。
やっぱり訳がわからずに書くよりも理解が深まりますし、
意味がわかっていれば筆勢にも影響しますので。
852 名前:おさかなくわえた名無しさん 2010/01/28(木) 09:22:17 ID:h5WnI+cf
随分前の書家の孫です。
以下蛇足ですが、父に祖父の経歴を聞いてみました。
貧しい士族に生まれ、小さい頃から奉公
→長じて電気大?
→鉄道省で仕事
→赤紙来て出征
→戦後書家に
野毛に小さな店を持ち、70歳頃まで通っていたとか
場所が横浜だけあって、戦後しばらくは
最大の収入源が表札書きだったそうです。