【スレ52】1980年代に計算センターで働いていた人
302 名前:おさかなくわえた名無しさん 2010/09/09(木) 22:53:58 ID:oKWc03Kl
1980年代、古き時代の計算センターでのオペレータの話。
当時はコンピュータと言えば、2chでも使ってるUNIXマシンなんかではなく
IBMや富士通、日立製のメインフレームと言われる巨大な機械であった。
月末にもなると、各企業の給与計算や
官公庁等の纏まった量の帳票出力の仕事が
凄い量でスケジュールされてくる。
給与計算のための企業の社員データや、
官公庁が打つ帳票の元となる住民データなどは全て、
計算センターのMT(所謂オープンリールテープ)に記録されている。
直径40cm弱のMT1本に記録出来る容量は180MB程度。
そんで、繁忙日にはなんと1日で
1000本強のMTからデータを読み書きする必要があった。
暇な時期では300本位だったろうか。
と言うことは、最高1日1000本のMTを
デッキに脱着する人が居ると言うことなのである。
その人はMTマンと呼ばれ、
主に大学生などのバイトのあんちゃんがやっていた。
80年代当時、夜勤で時給1,500円と破格の待遇だった。
MTマンのいるMTエリアには、
14インチブラウン管テレビ位の大きさの中央コンソールがあって
画面には、昔のSF映画でよくみられた様な、
なにやら訳の分からぬ記号や数字交じりの英語のメッセージが、
止めどなく流れていた。
そこに突然「ピッ」と音がして
J099-GENTORO MOUNT #032 SL 6250BPI VOL=SER=0x8765
(かなりうろ覚えでテキトー)
こんな感じで赤いメッセージが表示される。
意味は”デッキ#32にMT0x8765番をセットせよ!”
これをみたMTマンは、
部屋にダーーーっと並ぶ1000本のMTの中から0x8765番を見つけ出して
これまたダーーーっと背後に10台位並ぶ、
巨大冷蔵庫位の大きさのMTデッキの#32番にセットするのだ。
セットするまでこのメッセージは画面から消えないので、
怠けていると画面はあっと言う間に真っ赤になる。
だから、MTマンは赤いメッセージを消すべく、
必至にMTをセットしまくらなくてはならないのだ。
MTマンとは、一晩中これをひたすら繰り返す
過酷な肉体労働者なのである。
当時はテレビで科学技術の象徴の様に使われた、
コンピュータのMTがカクカク回る画柄の裏には
こんな汗と汗と汗の世界が繰り広げられていたのだ。
304 名前:いつかの古参PG 2010/09/10(金) 04:05:42 ID:FzuW6oOn
>>302
お仲間の書き込み、なつかしいです。
私の会社ではオペレーターは持ち回りでした。
夜勤手当目当て。
自社だけなのでMTは1日数十本程度でした。
マウント要求
IJK0007 INTERV REQ. SYS003=IO010 VOL=SER=ZAIKO003
みたいなのでした。
INTERV REQという文面だけ、今もなぜか覚えているのですよね。
これが出ると、並行処理している他のジョブがいったん止まるので、
IGNOREと打ち込んでリターンキー叩くのが異常に速くなりました。
ラインプリンタ用紙を納める倉庫が
コンピュータ室に隣接して設けられていて、
何トンも保管されてました。
あの用紙をストックフォームと言うのは、
ストックしてあるから?・・・とか思ってました。