【スレ22】病院の中央材料室で働いている人
703 名前:おさかなくわえた名無しさん 2007/03/28(水) 23:47:31 ID:d/T4M/vF
病院の「中央材料室」という部署で働いている。
病院で使った器械類(ハサミとか注射器とか)を洗浄して滅菌する仕事なのな。
病院と全然関係ない生活してて、いきなりそこで働き出したんだが、
(自分は看護師の資格もってない)
とにかく器械の種類が多くて(耳鼻科とか産婦人科とか)
その部署でしか扱わない特殊な器械もみんな洗わないとならないんで、
最初は名前覚えるだけで、頭おかしくなりそうだった。
ハサミひとつとってみても、何しろ全部ただのハサミにしか見えんのよ。
先が丸みを帯びてる普通のハサミ、ちょっと細いハサミ、
ちょっと先の尖ったハサミ、ちっちゃい先の尖ったハサミ……。
全部名前も使い方も違……、
分かるかこのボケェッ!!!
マジでイジメ? イジメだろ? やっぱイジメなんだろ?と
そこら歩いてる奴らに聞きたい気分だった。
それでも顔に縦じま入りながら、えーと、クーパー、形成剪刀、
(けいせいせんとう)、抜糸剪刀、が…眼科剪刀? と微妙に
半疑問系ながら区別がつくようにはなった。
704 名前:おさかなくわえた名無しさん 2007/03/28(水) 23:50:02 ID:d/T4M/vF
他に、ほかはどうだか知らんけど、
ウチではローテーションで、中央手術部(オペ室)の中で
看護師らの使い走りする仕事もやらされる。(看護助手、という扱いになる)
繰り返すが、病院と全然関係ない生活して(ry)だったので、
やっぱり最初はものすごくビビりながら
オペ室の中をうろうろする羽目になった。
ちなみにオペ室の中は大きなホールが中央にあって、
壁際に、手術室が何部屋か並んでる構成になってるのな。
で、常に半分くらいふさがってる状態で、
手の空かない看護師に頼まれて小用を足したり、
手術の後で部屋の掃除とかしたりする。
漠然と、オペの後はさぞかし血で汚れてるんだろうなあ、と思っていたんだが、
手術は思ったより全然血は流れない。というよりものすごく清潔のままだった。
まあ考えてみれば当たり前だった。
それでも針刺し事故にはものすごく気を使う。
仕事の中には、先生や看護師の手術着を着せる、というのもあった。
というのは、オペをする人は両腕のひじ上まで、毎回丁寧に洗い上げるんだが、
その時不潔部位を触れなくなっているので、
手術着の首の部分についてる紐だけ持って、
着るのを手伝わなくちゃならないわけだ。
おそらく、一番テレビドラマに近い部分だけども、
ドラマみたいに、両腕を顔の前に立てて、
いかめしい顔つきで入室する先生というのは今まで見たことない。
皆、てきとーに手をぴらぴら振りながら入っていきます。
705 名前:おさかなくわえた名無しさん 2007/03/28(水) 23:50:38 ID:d/T4M/vF
若い先生の中には、我々助手の者にも
気軽に挨拶してくれたり、話し掛けたりしてくれる人もいたりする。
中にはほら、これ見てー!と嬉々として
怪しい物体を見せてくれる先生もいるけど、
大体ろくなものではない。
胃がん末期の胃壁、(なんか噴火口みたいに肉が盛り上がってた)とか、
肝臓ばっさり豪快に半分とか、
一生で一度も見ることはないであろうものもこの目で見ることが出来た。
だけどちょびっと涙が出る。
ある日、看護師が何かを取り囲んでわいわいやっていた。
近寄ってみると、……チューブっぽい肉?
「すごいよねー。十二指腸がんでとったんだけど、
まだ蠕動運動やってるんだよ、えらいよねー、根性だよねー」
看護師がちょんと突付くといやーん! と言わんばかりにそこから波打つ。
すると背後から現れた医師がおもむろに生理食塩水をばさっとかけた。
医師に非難ゴーゴーの中、十二指腸、力尽きる。
享年15分。安らかに眠れ。
持ち主は無事に病室に戻っていった。よかったな、十二指腸。
706 名前:おさかなくわえた名無しさん 2007/03/28(水) 23:51:21 ID:d/T4M/vF
テレビドラマといえば、
手術室にクラシック音楽流して執刀する医師とか出てくるけど、
自分が見聞きした例↓
オペ中に流れるマツケンサンバ。
無言で執刀する医師。なぜか無言の看護師たち。
静かな室内に響き渡るオーレーオーレー! マツケンサーンバー!
しばらくして、
「……俺さあ、オペ中にマツケンはないと思うんだよな」
「ああっ! 私もそう思ってました!」
「私も!」
「誰だよ! 持ってきたの!」
皆で言い出すまで30分以上かかっていた。
その間ずっとマツケンは流れていた。ヒドイヨ…。
思い出すまま書きなぐっていたら結構な量になってしまいました。
申し訳ナス…。
大体はつまらない仕事ですが、
時々は笑えることもあったので、書いてみました。
病院の中にはこんな仕事もあるということで。
少しは楽しんでいただけたら幸いです。
707 名前:おさかなくわえた名無しさん 2007/03/28(水) 23:51:27 ID:gG6oDOM7
>看護師に頼まれて小用を足したり、
違う想像を・・・・・・・・・・
708 名前:おさかなくわえた名無しさん 2007/03/28(水) 23:55:14 ID:d/T4M/vF
書き込みボタン押したあとで
しまったと思った場所を迅速につっこまれた。
アンタヒドス。でも目を通してくれてありがとう。
712 名前:おさかなくわえた名無しさん 2007/03/29(木) 00:17:34 ID:wXoutIEf
>>703-706
とても面白かったヾ(*´∀`*)ノ
で、マツケンサンバは誰が用意したの?
714 名前:おさかなくわえた名無しさん 2007/03/29(木) 00:32:57 ID:MAI6uVyk
>>703-706
私、去年帝王切開で子どもを産んだんだけど、
その時びっくりしたんだけど
手術台って自分で階段で上るんだね。
「気をつけてね」とか言われながら。
「流して欲しい曲があればかけますよ」とか事前に言われてたんだけど、
リクエストしなかったから何もかからなかった。残念。
でも全身麻酔だったら先生達のリクエストなのね。
終わったあとはどうするんだろうって思ってたら
体の下に敷いてある布を両側から何人もで持って
「よいしょ」って掛け声とともにストレッチャーへ・・・
もう少し、近代的かと思ったけど。
よく考えるとそうだよね。リフトとかあったらすごい場所とるもんね。
あの滅菌って先生達ものすごい神経質に器材を取り扱っていたけど、
やっぱりそうなの?
「あ!落としちゃった!いいや、もどしちゃえ」
みたいな事ってないのかな。
先生達の目の届かない所でもきちんと滅菌するの?
715 名前:おさかなくわえた名無しさん 2007/03/29(木) 00:42:09 ID:PXM/LFEL
マツケンは看護師の一人が
当時の流行り歌をCDに落としてオペ中に流していたものです。
患者さんは全身麻酔で意識なかったのが幸いでした。
他にも部分麻酔でずっと起きてる患者さんが持ち込んだCDかけたりとか、
整形(折れた足くっ付けたりする手術)の患者さんが
自分の体内に入ってた補強用の金属棒記念に持って帰ってみたりとか、
あるいは、帝王切開の手術の患者さんの後に、
子宮全摘出の患者さんが同じベッドに乗って、
人事ながらあまりな感じにションボリしてみたり、
まあ人生色々ですわ。
リアクションありがと。今日はもう遅いので寝ます。おやすみなさい。ノシ
716 名前:おさかなくわえた名無しさん 2007/03/29(木) 01:01:05 ID:PXM/LFEL
質問があったのでもういっこだけ。
>>714
そうです。
手術前はまだ身体が動くので、自分で動いて、
乗ってきたストレッチャーから手術台に
横ずりにずりずり移動してもらいます。
もちろん手術の後は患者さんは動けないので、
その場に居る看護師や助手や、医者でどっこらしょと皆で持ち上げて、
原始的な方法でストレッチャーにまた乗せ変えるわけです。
普通の体格の患者さんは問題ないのですが、
体格のいい患者さんはこの異動が一苦労で、
手の空いてる人を呼んできて、
せーの! よいしょっ! と総出で頑張ります。
>「あ!落としちゃった!いいや、もどしちゃえ」
これは100パーセントないのでご安心を。
落としたら不潔になってしまうので、予備があれば予備を出し、
なければ、我々中央材料室
(中央材料室とオペ室は近い場所にある場合が多いです)が、
再度洗浄、滅菌します。
短時間で仕上がるハイスピード滅菌という方法で30分くらいかかります。
(通常の滅菌は1時間半くらいかかるかな)
菌が死ぬ温度まで上げて、アツアツにします。
手術中の患者さんは常に清潔に保たれているのです。
ちなみに一つしかない器械を取り扱う時は手術中の室内に、
少し緊張が走るそうです。
落とすなよ~それしかねえんだから落とすなよ~~という
皆のプレッシャーの中、そういうときに限って、あっ! カランコロン…。
看護師さんもカワイソス。
では今度こそおやすみなさいませ。
724 名前:おさかなくわえた名無しさん 2007/03/29(木) 04:56:09 ID:JjGijN9f
>>705
>看護師がちょんと突付くといやーん! と言わんばかりにそこから波打つ。
新たな境地を発見できた気がする。
721 名前:おさかなくわえた名無しさん 2007/03/29(木) 02:14:36 ID:f2aohcXU
>病院の人
面白かった!
また何かあったら書いてください。