【スレ4】貴金属工場で分類精製の仕事をしていた人
732 名前:696 04/11/25 01:40:17 ID:BubNfi5g
私がしていたのは、とある貴金属工場でして、その中の一部署で金をはじめとして
銀、プラチナ、パラジウムなどの貴金属類をそれぞれ分類精製するというものです。
原材料は、主に歯科医院などから集められた人工歯や
宝石業者が不要として出す貴金属加工品などです。
私はその中の金の分類精製を一人でしていました。
人工歯などを回収してくる詳細は知りませんが、かなり安い費用で引き取っていたようで、
結果として利益率はもの凄く良いぼろい商売でした。
だからといって給料はお世辞にも高いとは言えませんでしたし、
この会社は私が辞めて数年で潰れてしまいました。
行程を大雑把に言うと
先ず、王水溶液にそれら原材料を投入して丸一日かけて溶かしてしまいます。
次の行程は忘れてしまいましたが、それぞれの貴金属類を含む溶液などに分類し、
私の元に金を含む溶液が廻ってきます。
ここから先が私の担当で、
その溶液を一旦還元して生じた純度の低い金を濾過し、再度王水に溶かします。
この溶液を専用のプラントにかけて再び還元していきますと、
純度99.999%の純金が得られます。
ここまでが私の仕事でした。
ここで得られた純金は、見た感じは赤土のように見えるだけです。
これをインゴットつまり、金の延べ棒にする担当者に渡して、商品が完成します。
良く展示品などで10kgの金の延べ棒などを見る機会があると思いますが、
私の努めていたその工場では10kgを初めとして様々な重さのインゴットが
毎日あちこちで当たり前のように見られました。
まぁ、貴金属工場なので当たり前ですけど。
さて、私の作業における一回の金の処理量は約一キロと決まっております。
これを通常は一日2~3回、多いときで4~5回行います。
現在の相場ですとグラム当たり大体1600円ですので、
換算すると大体三百万から八百万位を一日で売り上げていたことになります。
他の貴金属は量×単価は金ほどではありませんが、
それらを合算して一日五百万~一千万以上を売り上げていたことになります。
利益率はよく分かりませんが、月当たり一千万以上を儲けていたと言われていました。
しかもこの部署、私を含めたった三、四人でやっていたのです。